はなめも。~花屋のメモ帳~

現役フローリストが語る花と花屋のあれこれ。初心者向けにわかりやすく書いてます。花生活を始めませんか。

花の種類が多い!安い!長持ちする!春の花を集めてみた。

春の花の特徴

年が明けて1月頃からは、春の花が続々と出回り始めます。一部の春の花は12月から出てくるんですが、年明けから一気に加速していきます。

 

春の花って、とにかく最高なんですよね。春の花の特徴としては

  • ①とにかくコスパが良い
  • ②花の持ちが抜群に良い
  • ③種類が多い

 

って感じで、良い事尽くし。花屋にとってもお客さんにとっても花に触れるには最適な季節です。今回はせっかくなので、そこの所の理由をもう少し掘り下げて説明してみたいと思います。

 

あと、春の花の代表的な物と、ざっとの予算の目安も紹介してみます。気になる花があったらぜひ花屋で見てください♪

 

 

春の花が安い理由


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春の花ってなんで安いんだろう。素朴ですが、確かに謎ですよね。やはり一番の理由は育てやすい花が多い。これですね。

 

生産が比較的容易な花が多いです。花の苗とか種が出回っている花も多く、家庭でも育て易い花が多いですからね。

 

チューリップやヒヤシンス、菜の花やストック 、スイートピーなど。身近な花が多い=身近で見る事が多い。つまりは身の回りで育てている人が多い花という事です。

 

もちろん、一般の方とプロの生産者さんとでは出来る事が違いますし、お手入れに掛かる手間や研究の積み重ねで得て来たものが違いますから、クオリティーや商品としての価値に違いはあります。しかし、やはり育て易い花に違いないです。

 

後は、春にしか出回らない花というのは無理に季節を超えて年中作る必要がないですからね。花を一年中咲かせて出荷するのはとっても大変です。それ用の場所も設備も必要ですね。温度の管理も大変です。

 

個人的には、先入観もあるかなと思います。例えば身近な普通のチューリップに300円払うかと言われれば高いって思いますし。珍しい品種は高かったりしますしね。

 

やはり花に限らず身近な物に対しては高値を付けにくいですよね。

夏なら向日葵が安かったりするのも、そんな理由ですね。

 

春の花の持ちが良い理由

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何回かこのブログでも書いていますが、春の花というか、気温が低い時期に出回る花は持ちが良いです。

 

基本的には気温と花の咲く速度は比例します。気温が高い場所と低い場所とでは、高い場所の方が満開までの時間が短いです。

 

満開になって散るまでが、一応の花の寿命と考えています。

なので、持ちが良いのは4月の初め頃まで。もっと言うと、冬の間から3月いっぱい。

 

ラナンキュラスやアネモネ、スイートピーなどは4月に入ってからも出回りますが、持ちはあまり良くない事もありますからね。

 

4月になって、身の回りで咲く頃には出回る量が減ります。満開までの期間が短い花=すぐに散る花ですからね。

 

春の花に限らず、花を買う時もその辺を見極めると良いですよ。咲いている方が派手ですが、これから咲いていく花の方が長く楽しめます。

 

ちなみに、春の花とは言え、上記の事からも分かる通り暖房で暖かくなった部屋ではあまり長持ちしない事も多いです。

 

春の花は種類が多い

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春にしか出回らない花はとても多いです。夏や秋や冬に比べると、季節限定の切り花の種類はとても多いです。加えて、バラやカーネーション 、ガーベラ などの年中手に入る花も、涼しいので状態が良く、たくさん店頭に並んでいます。

 

また、春の花はそれぞれがカラーバリエーション豊富です。チューリップやスイートピー、アネモネやポピーもそれぞれが多彩なカラーバリエーションを持っています。

 

近年では咲き方も色々と種類が増えています。花弁にフリルが入ったもの、一重だった花が八重になったもの、とても大輪で咲く様になったものなど、毎年何かしらの新しい品種に出会う事が多いです。

 

 

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よく見る春の花の種類と相場

ザックリと、春の花の定番を紹介します。もちろんお店によって価格設定が自由なので、この限りではありませんが、一応の目安です。

 

チューリップ

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130円から250円くらい

色が豊富。ほぼ全色?赤白黄色以外にも紫や濃いピンク、オレンジ、グリーンなど。

実は首(茎)が伸びる。1日のなかで咲いたり閉じたりする。12月から登場。

 

スイートピー


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80円から150円くらい。

色が豊富。黄色やオレンジは染めが多い。12月から登場。香りが大変良く、誰にでも好まれやすい。

以外とその見た目を知らない人が多い。

 

アネモネ

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130円から350円くらい。

赤、紫、白、ピンク系(黄色、オレンジは見たことない)チューリップと同様、実は咲いたり閉じたりする。近年では、白い花弁で中心が黒い品種が人気。

 

ポピー


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50円から130円くらい。

赤、黄色、白、ピンク、オレンジなど。ただし、咲くまで色がわからない事も。ケシ科の花だけど、怪しくない。

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ラナンキュラス

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150円から500円以上くらい。

品種によって大きく値段が変わる。特に大輪は値段が高い。色は、ほぼ全色。チューリップと同じくらい。【ラナン】と略す事が多い。 

 

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ヒヤシンス

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250円から500円くらい。

ピンク、水色、白など、淡い色。

短いのと、ヌルヌルする。香りは良い。

 

 

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菜の花/マーガレット

100円から250円くらい。菜の花は黄色、マーガレットは白い。春の花のボリューム担当。マーガレットは水を切らしやすい。菜の花は【ナッパ】と呼ばれる事もある。

 

他にもフリージアや水仙、アスチルベ、パンジーにストック、桜など。まだまだたくさんあります。ミモザも年明けからぼちぼち出て来ますね。 

ほとんどが2〜300円で買えますから、気軽に春の花を楽しめますね。

 

花屋は普段は敷居が高く感じるかもしれません。それに、用事が無いと行かないと思うんですよね。でも春の花はお求めやすい。例えるなら、パン屋さんの価格に似ている感じでしょうか。

 

そう、パン屋だと思って。良さそうな物を探してみてください。

 

ふらっと入って一輪買うのも歓迎ですし、色々見て聞いて楽しめると思います。

 

 

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ちなみに。

ちなみに3月は花屋にとって、一番忙しい月です。もしかしたら切り花が売り切れ状態のお店も有るかもしれません。

 

花の市場は月、水、金が切り花を扱う曜日なので、その曜日の昼頃が充実しているんじゃないかと思います。テナントだと、その日の夕方か翌日でしょうか。

 

是非気軽に立ち寄って見てほしいと思います。

読んで頂きありがとうございました♪