はなめも。~花屋のメモ帳~

現役フローリストが語る花と花屋のあれこれ。初心者向けにわかりやすく書いてます。花生活を始めませんか。

ミナヅキのドライフラワー(秋色)

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今回紹介するのは水無月(ミナヅキ)のドライフラワーです。漢字で書くとなんか、かっこいいですよね。神無月とかと同じ雰囲気。

 

名前もさる事ながら、見た目もなかなか個性的で素敵です。今話題のラグビーのボールみたいな見た目ですね。

 

流通期間があまり長くないので、頻繁に目にする花では無いのですが、ドライフラワーにもしやすい使い勝手の良い花です。

 

出回り時期や特徴なんかと一緒に紹介してみようと思います。

 

 

水無月(ミナヅキ)について

まずは簡単に説明すると、アジサイの仲間です。アジサイと言えば知らない人は少ないであろう、昔から愛されて来た花ですね。

 

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よく似た花に【カシワバアジサイ】というのがありますが、これは別物です。葉っぱの形や開花時期が違います。

カシワバアジサイの葉は、なんていうか、柏餅の葉っぱみたいな感じです。

 

ミナヅキは他の呼び名として【ピラミッドアジサイ】なんて呼ばれています。ラグビーボールよりはしっくり来ますね。覚えやすいです。

 

ミナヅキの出回り時期

アジサイの仲間ですが、ミナヅキは出回りの時期が早くても7月から8月頃。

 

画像のミナヅキは【秋色ミナヅキ】という名前で主に出回っていて、9月半ば頃から10月頃に出回ります。

 

そもそも、開花するのが7月とかなんですよね。アジサイはもう少し早いですよね。母の日にも花の咲いた鉢が多く出回りますからね。

 

という事で、夏から秋に掛けて出回ります。

 

ドライフラワー用に秋色を買うなら夏が終わってからですね。9月から10月の間で入荷したタイミングです。

 

夏から出回るフレッシュな白や緑のミナヅキはドライフラワーには向きません。

 

水無月ってどういう意味?

それにしても素敵な漢字ですよね。この水無月は、本来は【6月】を意味します。

 

しかし、それは旧暦、つまりは昔の数え方であって、今の数え方でいう7月頃に該当します。

 

先程、ミナヅキの開花は7月頃と書きましたが、まさにこれがピッタリ来るんですよね。

 

それで水無月【ミナヅキ】という名前なんです。

 

昔は月の動きを、今は太陽の動きを暦に使っていたので、誤差があるんですよね。

 

ちなみに。水無月とは【水が無い月】と書きますが、昔の漢字の使い方では【無】を【の】として使えるという事で、水無月は【水の月】という意味の様です。

 

連体助詞という使い方みたいです。だからと言って、無=の ではないですよ。そういう使い方もあるよって事で。

 

6月ですからね。水が無いなんてね。そんなわけないですよ。むしろ一番雨が降りますからね。

 

水無月と言う言葉に関しては、ここからは諸説ある様ですが、水が無い月というのを そのまま解釈しているという話もある様です。

 

水を田んぼに大量に使うから水が無い季節として水無月と呼ぶ。なんて事もあるそうな。真実はわかりません。

 

ややこしくなってきましたね。まとめると、

いずれにしても、水無月(ミナヅキ)という花が、その開花時期を表しているという事です。

 

カシワバアジサイや普通のアジサイよりも遅れて咲きますし、出回りも遅くなります。

 

水無月(ミナヅキ)の値段

ミナヅキは、出始めは500円くらいからでしょうか。徐々に産地が切り替わっていき、値段も高くなっていきます。

 

10月の半ば頃は1000円を超える事もザラにあります。その年の気候にも左右されるので、どうしても欲しい時は足しげく通うと良いですよ。

 

ミナヅキをドライフラワーにする方法

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今回はこんな感じのピンク系のミナヅキをドライフラワーにしてみました。まだ完璧では無いのですが、徐々に色が抜けていきます。入荷したのは10月の始めころです。

 

既にドライっぽいです。こうして花の部分を拡大するとドライフラワーに見えますね。実際、葉っぱも無くて、カサカサしています。

 

これが数日経つと・・・

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こんな感じになって、

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やがてこんな感じに仕上がってきます。

 

方法なんて事、書きましたが。普通に立てておいただけです。徐々に気温も下がり、湿度も落ち着いてくる季節に流通します。

 

やはり湿度が低い方が置き場所とかを気にしなくてすみますからね。

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時期的にも簡単にドラフラワーになるので、とてもお勧めですよ♪

 

そのまま飾っても良いですし、ボリュームがあるので他の生花と合わせて、ボリュームアップの為に飾っても良いです。

 

一緒に飾ってる花を入れ替えて使っていくと、コスパも良いですね。

 

おわりに

秋はアンティークな色のアジサイも多く出回ります。

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そのままドライになるような、花びらがちょっと固めの品種が人気です。年中ありますが、やはり秋の雰囲気によくあいます。

 

しかし、値段が高い。2000円を超える事も多いです。そんな中、このミナヅキは上手く購入すれば秋色のアンティークアジサイよりリーズナブルに購入出来ます。

 

一本でも存在感があるので、ぜひ長い目で見ればコスパが良いので飾ってみてはいかがでしょうか。

 

なんか小難しい話が多くてすみません。

フローリストの いろはでした♪