簡単にお洒落を演出する花材
花瓶に花を活けたりした時に、「なんか物足りないなー」とか、もう少しお洒落な感じにしたい時ってありますよね。
でも、そういうのってきっと難しい。オブジェみたいな作り方とか、変わった活け方なんてわからない。
あー、なんか簡単にお洒落に出来る魔法の様な花材って無いかな〜・・・って。
あるんですよ。それが。何も考えずに入れるだけの、素敵な花材。っていうか、枝ですけど。
今回はそんな都合の良い枝物の【雲龍柳】について紹介します!
雲龍柳について
雲竜柳は写真の様にウネウネと動きのある枝です。こうやって見ると、なんか使い方が難しそうに見えますが、なんて事はなく、そのまま花瓶に入れてもお洒落に見えます。
花瓶に雲竜柳だけでも充分お洒落に見えますし、他の花に添えてもグッとお洒落に見えちゃいます。
そもそもが独特の動きをしていますからね。あまり難しく考えずに使うくらいが丁度いいかもしれませんね。
例えばこんな感じの葉っぱとか↓
ドラセナのパープルコンパクタという葉物ですが、これを二本持って、それに雲竜柳を添えるだけで
なんかアートっぽくないですか?これ、まあ一応は枝の向きだけ考えて束ねたんですけど、制作時間は1分くらい。最後に麻紐を使って、キュッと手元で縛っています。
何故お洒落に見える?
ところで、何故このクネクネがお洒落に見えるかという事ですが、これはやはり人の手で再現するのが難しい動きだからです。
なかなか普通の枝や花をこんな風に不思議な動きにする事は出来ません。ランダムに、不規則に。
曲線美とでも言いましょうか。なかなか線を構成に使う作品というのは難易度が高いのですが、それを手軽に取り入れること出来ます。
特にガッチリとした組み合わせの中に入れると効果的です。無造作ヘアみたいな感じですね。それが初めから備わっています。
雲竜柳の魅力
雲竜柳の魅力はお洒落なだけではありません。私が強くお勧めする理由は、
- 抜群に持ちが良い
- 色が自然
- 曲がる(リースに出来る)
などなど、沢山のメリットを持っているからこそ、お勧めをしています。
加えて、【ドライフラワーに出来る】という、最近の流行にもピッタリな一面を持っています。
ドライにすると、ちょっとこんがりと焼けた様な色になって綺麗です。茶色系です。
ちなみに、曲げてリースに出来ますが、水を吸って柔らかいうちは容易に曲がりますが、乾くとカチカチになって、無理に曲げると折れたりする事も。
もしリースに使いたいなら、柔らかいうちに曲げてから乾かすと良いですよ。
持ちの良さに関しては、花瓶の中で根が生えてくるくらい長持ちします。なんなら、そのまま葉っぱが芽吹いてくる事も。
〇〇柳と付く枝物は全般その様な傾向が強いです。
雲竜柳の出回り時期と価格
雲竜柳は、梅雨明け頃から冬に掛けてよく見かけます。
3月頃も手に入る事がありますが、新芽の時期なので先端が柔らかく、傷んでいる事も多いのでお勧めしません。
今回は9月頃の画像ですが、秋が深まるにつれて徐々に茶色っぽい枝になっていきます。初夏の頃は青々としています。
価格は1本が200円くらいから500円くらいまでと、幅があります。主に長さによって変わる事が多いので、色々なサイズの中から丁度良いのを選ぶと良いと思います。
注文すれば2メートルくらいの枝も取り寄せれることがあります。
雲竜柳ってカッコいい名前だね
初めて聞いた時、雲と竜でウンリュウ。なんてカッコいい名前なんだろうと思いました。
その名の由来は、雲に乗って竜が天に昇る姿の様である。という事から来てるそうです。雲の間を通り抜けていく、との説も有ります。
漢字の雰囲気からなんとなく想像が付くと思いますが、原産国は中国です。今は国内でも栽培されています。
竜胆(リンドウ)の記事でも似たようなことを書きました。やはり竜と入ると強そうでかっこいいですよね。
雲竜柳とドラゴン柳の違いは?
雲竜柳は読んで字の如く柳の仲間ですが、雲竜柳と姿形のよく似た【ドラゴン柳】という柳も出回っています。
仲間同士なのでなかなか見分けも付きませんが、私の仕入れ先の担当者の方が言うには、モジャモジャが激しく、曲がりも極端な方が【ドラゴン柳】、比較的真っ直ぐに近いのが【雲竜柳】との事です。
画像が無くてすいません・・・。
個人的には雲竜柳の方が手軽に扱えると思います。
雲竜柳の注意点。挿し木で増やす?
雲竜柳は花瓶の中でも根を出します。しかし、花瓶に入れていたら勝手に根が生えたからといって、地面に植えるという行為は、よくよく考えてから行いましょう。
増やしちゃおう♪ と思って植えて根付いたら、とんでもなく根を張ります。植えたら最後、ドンドン巨大化します。数メートル。あっという間に人より高く。
まさに竜のごとく昇天します。
庭での管理は難しいとされるくらい大きくなるので、もしやってみるなら大きめの鉢で育てる事を強くお勧めします。
気持ちはわかりますけどね。
おわりに
雲竜柳は本当に手軽にお洒落を演出できる優れものです。
枝物っていうと、ちょっとハードルが高そうですが、元々がお洒落に見えるので、気楽にいつもの花瓶にちょっと入れてみる感じで試してみてはいかがでしょう。無理に花に絡ませたり、小分けにしてみたりするよりはシンプルに潔く使う方が簡単です。
強いて言うなら、花とか葉っぱを塊の様に一か所に固めて、そこから伸びるような感じで入れれば、より雲竜柳のラインが強調されて面白い作品になります。
慣れてきたら他のラインが美しい花(カラーやコスモス、グロリオサなど)と組み合わせると、より楽しさ広がります。
読んで頂きありがとうございます♪
フローリストの いろはでした♪