はなめも。~花屋のメモ帳~

現役フローリストが語る花と花屋のあれこれ。初心者向けにわかりやすく書いてます。花生活を始めませんか。

ところで、竜胆(リンドウ)ってどんな花か知ってますか?

竜胆(リンドウ)について

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今回紹介する花は、漢字で書くと竜胆。竜の胆と書く、リンドウの紹介です。

名前の中に【竜】が含まれると、なんか強そうですよね。

 

なぜ竜胆の紹介かというと、結構、色んな歌の歌詞にも出て来ていたりして、姿を知らずに口にした事がある人も多いのでは無いかな?と思ったからです。

 

ぜひ、どんな花か知ってもらって、花はもちろん、それが出て来る歌も一層好きになってもらえたら、嬉しいです♪

 

 

竜胆(リンドウ)の切り花

竜胆は、切り花としては夏から秋頃に流通します。7月頃から11月頃まででしょうか。

 

秋頃まではエゾリンドウという竜胆が出て、夏の終わり頃からはササリンドウという竜胆が出てきます。後半に出てくるササリンドウの方がより秋っぽい雰囲気です。

 

切り花として竜胆が多く使われて来たのは、お盆などの御供えの花や、生け花とかですね。古くから日本で愛されて来たので、【和風】な花として親しまれて来ました。鶏頭や菊なんかと同じようなイメージです。

 

今では普通に花束とかにも使いますし、貴重な青い花であって、節目ごとに切り分けて使えるので、カゴに入ったフラワーアレンジメントなんかでも重宝しています。

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また、竜胆は非常に強い花なので、夏場の花が弱い時期には大変重宝します。貴重な青い花ですし。

 

竜胆(リンドウ)の水揚げ

竜胆は、花瓶に入れる前に茎を【水切り】します。何かにお水を張って、その中で茎を切り、素早く花瓶に入れます。

 

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まあ、一度水揚げすれば、その後は明らかに水が抜けた感じでなければ、そのまま切り戻しても大丈夫です。水に浸かる部分の葉っぱは取っておきましょう。

 

竜胆(リンドウ)の生産地

様々な所で生産されていますが、有名な所では岩手県の安代(あしろ)という所でしょうか。

 

【安代のリンドウ】という名前が切り花の箱にドーンと書いてあります。流通量も1番多いです。

 

また、熊本県の県の花としても愛されています。なかなか路地で見かける事も少なくなっている様ですが、力強く、まっすぐ上を目指す竜胆の姿は見る人に勇気を与えてくれるでしょう。

 

湿った山の中の様な環境で自生する事が多いです。山野草の様な感じですね。いわゆる、野に咲く花といった感じです。

 

竜胆(リンドウ)の花言葉は?男性に贈る花としてもおすすめ。

竜胆は、正義や誠実といった花言葉を持っています。

 

また、ちょっと難しいですが、【悲しんでいるあなたを愛する】なんて花言葉もあります。

これは、リンドウが群れて咲かずに一本ずつ咲いている事から来ているそうです。

 

・・・めちゃくちゃカッコいいっすね。

 

それが正義や誠実と関わるかはさておき、思いを伝える花として正義や誠実という言葉は男性に贈るのにも良い花言葉ですね。

 

色も男性が受け取りやすい青です。濃いめの青で、力強く持ちが良い。ピッタリです。

白やピンクも、ありますけどね。

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竜胆の花が咲く?

今回のリンドウの画像を見て、「あれ、蕾じゃないかい?」と思った鋭い方はおられますでしょうか?

 

実はリンドウは、チューリップやアネモネの様に光に反応して花が咲きます。

 

それを繰り返して徐々に花にシワが入るようや感じで傷んでいきます。

 

1日の中で姿を変える花はやはり見ていて生命力を感じますし、見る楽しみが増えますね。ぜひリンドウの花を贈る時は、その事も一言添えておくと喜ばれると思います。

 

竜胆(リンドウ)の根っこは薬用としても

リンドウの根っこは薬用としての成分が含まれています。もちろん私は食べた事なんて無いですが、とんでもなく苦いらしいです。

 

薬草としては【リュウタン】と呼ばれ、それが変化して【リンドウ】と呼ばれる様になったそうです。

 

胆(キモ、タン)って苦いですよね?それに竜という漢字が付くわけですが、竜というのは、位の中で最上位を示すそうです。

 

最上位の苦さ。

 

考えただけでも恐ろしい。今で言う、鬼〇〇とか、神〇〇みたいな感じでしょうか?そう思うと、なかなか先端を行く名前ですね。

 

主に腹痛などの症状に対して効果があるそうです。もしかしたらお世話になった方も多いかもしれませんね。

 

竜胆(リンドウ)を上手く飾るには?

 

リンドウは、その形を上手く生かして飾る事がおすすめです。下から上にある程度の隙間を作りつつ、花が付いていて、上に向けて咲いています。

 

花瓶に活けるなら、なるべくその花達を余す事なく見える様にすると良いです。

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全部見えなくても良いですが、先端だけというのも寂しいかなー。

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せめて、この位は見えても良いと思います。せっかく花がたくさん付いていますからね。

 

フラワーアレンジメントにする際は、花と花の間の茎が長めなので、うまく切り分けて使います。

 

他にも似た様な花はありますが、例えばこのデルフィニウムなんかは、

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出来ない事は無いですが、途中で切り分けると魅力が落ちやすいです。花が上に向いていないので、切り落とした感じが露骨に出てしまいやすいのです。

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全部の花が上向きに咲いていて、切り分けても茎が長く取れる。そして、先端に行っても茎が固い(こういう形の花は先端に行くにつれて茎が細く、柔らかくなる花が多い)。

 

フラワーアレンジメントにもピッタリです。扱いやすいので、是非飾ってみて欲しい花です。

 

おわりに

竜胆(リンドウ)は価格も200円前後の事が多く、安いと150円くらいの時もあります。太さや花付きの数などがマチマチですが、どれも強くて美しい花です。

 

葉っぱもしっかり付いていて、単体で飾っても綺麗なのでぜひ花屋で見てください♪

 

読んで頂きありがとうございました♪