はなめも。~花屋のメモ帳~

現役フローリストが語る花と花屋のあれこれ。初心者向けにわかりやすく書いてます。花生活を始めませんか。

お花の教室に通いたい!どれがお勧め?ざっくりとご紹介。

お花を習ってみたい!

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フローリストのいろはです!今回はお花教室に通ってみたいけど、たくさん有り過ぎて、何から始めて良いのかわからないって人に向けて、ざっくりとした種類と内容を説明したいと思います!

 

実際、結構おすすめを聞かれるのですが、よくよく聞いてみると、やりたい内容、目指している事、または思いなんかが、行こうとしている所と違ってたりもするんですよね。

 

私は仕事で、様々な教室の先生方から、いわゆるレッスン用の花材というのを手配させて頂く事が非常に多かったりします。なので、ちょっと変わった目線からも紹介出来たら良いなと思います。

 

具体的な教室名や、出来上がる作品なんかには触れずに行きますので、文章が多めですが、お付き合いくださいませ♪

 

①フラワーアレンジメント教室

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まず最初に思いつくのが【フラワーアレンジメント教室】では無いでしょうか。数も多いですしね。様々な器に花を活けていくスタイルで、その土台として吸水性のスポンジを用いる事が多いです。

 

大きい作品から小さい作品まで様々な作品を作る事が出来ますね。

 

特徴

特徴として、各教室の講師の方の作風が出やすいというのがあります。また、金額的にもかなり振れ幅の大きい教室となります。ブライダル向けなど、何かに特化している教室も有りますね。

 

費用

初期投資として必要な物は基本的にはハサミだけで良いと思いますが、作品ごとに器代が掛かる事も多いので、花代+器代+レッスン料が相場になったりします。

 

レッスン料は月謝制の所と、一回毎にお支払いするところがあります。忙しくてなかなか行けない人は、月謝制のところは要相談ですね。

 

私の周りには、全部込みで一回3000円から5000円位が多いですね。それを隔週で月二回くらい。

 

資格

個人でされている教室は、大きくわけて、講師の方が資格等の認定を受けている場合と受けていない場合にわかれたりします。国家資格、民間の資格等様々な資格がありますが、持っていなくても出来ます。

 

資格を所有している場合は、講師の方がレッスン料の一部をその協会に支払う必要がある資格もあり、その分、生徒さんはある一定の量のレッスンを受ければ、自分もその資格の取得に挑戦できたりします。

 

ちなみに、資格を有することで、更新料というか、年会費が掛かる資格も存在します。これが払いたくなくて資格を手放す人も居たりします・・・。自分で将来、資格を取って教室をやってみたいのであれば、まずは有資格者の元で始めないと、資格が取得できません。

 

花屋さんのフラワーアレンジメント教室

花屋さんが主催している教室があります。これは結構リーズナブルな事も多いです。店員が有資格者であれば、資格も狙えますね。花材も店内から選べることがあったりしますので、自由度も高いかもしれません。

 

先生と生徒、というより、店員とお客さんみたいな関係から始められるので、とりあえず気軽に行って見る場合もお勧めです。

 

また、有名フローリストさんが行う教室も有ります。高いセンス、技術力を学ぶ事はもちろん、経験値としてアピールできるのも特徴では無いでしょうか。

 

 

②いけばな教室

多分多くの人のイメージは【敷居が高そう】ですね(笑)日本の伝統、文化を学ぶ感じって思いますよね?

 

その通りなのですが、金銭的な敷居でいうと、じつはフラワーアレンジメントと同じ、もしくは安い事も多いです。というのも、花代だけで考えればフラワーアレンジメントより少なくて済むことが多いからです。

 

また、器も指定のものが多く、そんなに沢山必要ではありません。剣山を置いて作品を作るので、吸水性のスポンジも毎回必要になりません。

 

伝統とか歴史とか、小難しそうですが、学びたい人を拒む様な教室もありませんし、むしろ歓迎されるのが最近の傾向です。臆することなく、気楽な気持ちで始めて欲しいと思います。

 

教室の傾向

生徒さんの熱量とでも言いましょうか。本気で上を目指す教室も有れば、日々の暮らしに花を添える感じで、楽しく和気あいあいとやっている教室もあります。その偏りが大きいのが特徴です。自分の熱量に合った所を選びたいですよね。永く続けるなら、居心地は大事ですよ。

 

年齢層が偏っている教室も多いので、その辺も自分が馴染みやすい所を探しましょう。年配の方々と一緒に学ぶことも、楽しいですよ。

 

特徴

流派が多数存在します。三大流派として【池坊(いけのぼう)】【小原流(おはらりゅう)】【草月流(そうげつりゅう)】が挙げられます。

 

ちなみに、活け花の原点は池坊です。三大流派の中で、ひとつだけ○○流と付いていないのにお気づきでしょうか?すべての活け花の原点は池坊です。そこから派生して、それぞれ原点は同じでも、違った特徴を持っています。

 

また、各流派とも、日本の四季を活ける。季節感を大事にする。という特徴があります。日本人の琴線に触れるような繊細な表現で、季節を表す事が出来ます。

 

各流派を私なりの視点で語るなら、

 池坊

池坊は、伝統的な花の活け方が色濃く残っています。また、現代にも応用できるように、それとは別に、今風の花の生け方も、しっかり学べます。ただし、完全な活け花の原点となる活け方はここでしか学べません。

 

決まり事も多く、きちんとした型を守ってきた一面があります。しかし、それでこそ学び甲斐があるのではないでしょうか。

 小原流

小原流は、割と現代の暮らしに合った花が多いです。そこまで置き場所を選ばない花も多く、しかし、きちんとした床の間などに置く花も学べます。最初は活け方に合わせて花器が増えていくので、目標が見えやすい、成長が掴みやすいと思います。

 

おばらりゅう ではなく、 おはらりゅうです。よく間違えられます・・・。

 

草月流

草月流は、基本の活け花はもちろん、他を寄せ付けない遊び心も多く学ぶ事が出来ます。非常に自由度が高いです。もちろん、基本的な考え方や決まりごとは有りますが、想像を超えるような作品を見掛ける事も多いです。器も色々ありますね。近代アートの様な部分もあります。

 

舞台の装飾なんかも得意です。伝統だけでなく、現代的な感性を、深く学ぶことも出来るのではないでしょうか。

 

流派の選び方

 作品を見るのが一番です。こんな花活けてみたいっていう気持ち、これが大事です。基本的に各流派ともに、活け方は門外不出の教えのようなところがありますが、作品は結構普通に見れたりします。

 

そして私の中で一番良いのは華展に行く事です。おいおい、無理だろ?って思うかもしれませんが、ぜんぜん、気楽に行ってOKです。様々な流派が混ざった合同華展というのもあったりします。人が多いのでお勧めです。華展は全般的に秋の開催が多いです。

 

関係者以外なら、かえって大歓迎されるでしょう。やはりどこの流派も、若い人でこれから始めたいって言う人を探してますから。

 

費用

毎回の花代と、月謝が基本になります。あとは、花器、剣山、ハサミが最初に必要でしょうか。入会の際にお金がいる事もありますね。

お免状、(資格)を頂くと、その申請料と年間の維持費が必要になります。

 

花代は、1500円くらいまでの所が多いです。そう思うと、末永く出来そうな気がしてきますね。

 

流派に関しては他にも多数流派が存在しますが、大きいのはこの3つの流派です。

  

③ドライフラワー教室

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ほとんどフラワーアレンジメント教室と内容は同じなのですが、扱う花がドライフラワーになります。最近ではフラワーアレンジメントやキャンドルを使ったもの、ハーバリウムなど、作品展開が日々広がって行っているのが特徴です。

 

どちらかというと、工作に近いイメージですね。他の教室と違い、基礎的な部分や、型のようなものが少ないので、ある意味始めやすいのと、まだまだ人口が少ないのが特徴です。

 

生花と両方やっている所も多いので、両方やってみたい方はそちらもお勧めです。また、作った作品が一番長く楽しめる教室もこちらでしょう。先生もお若い方が多かったりします。

 

きちんとした資格もあるので、まだ数は少ないですが、有資格者の元で学べば、自分も資格を取得できたりします。

 

チェックポイント

 

という事で、チェックしたいのは

  • 費用(毎回変わる事もあり)
  • 資格の有無
  • 作風
  • 教室の雰囲気(熱量)

ですね。作風はまだわからないかもしれませんが。また、マンツーマンのレッスンではない事が多いので、時間帯や年齢層もチェックしたいですね。

 

いけばな教室では、流派を決める必要があります。基本的に掛け持ちで流派を学ぶことは出来ません。

その流派の中で、さらに教室を選ぶ感じです。

 

ドライフラワー教室は、扱う作品が違っていたりします。また、先生の好きな傾向というのが一番はっきりと出やすい教室だと思います。新しい教室も多いので、これから始めるにあたって、あまり周りの生徒さんと差が付きにくい教室もたくさんある事でしょう。

 

 おすすめの教室の見つけ方

 

どの教室においても、先生との相性が結局は一番大きいかもしれませんね。こればっかりは、やってみないとわからないので、知り合いに詳しい人がいれば聞いてみましょう。周りにそんな人いないよって場合のお勧めは、

 

先生と取引をしている花屋さんを訪ねる。

これが一番確実で、手っ取り早いです。

 

 教室を紹介しているところもあります。そういう花屋は、取引先の教室の生徒さんの人数が増える事は、自分の店の売り上げに繋がるので、色々教えてくれますよ。

 

先生との取引もしているので、先生の性格や考え方なんかも教えてくれて、教室選びの参考に役立つと思います。

 

おわりに

今は、どこの教室も生徒さんを増やしたくて必死です。きっとどの教室もウェルカムな感じなので、気兼ねなく行ってみて欲しいと思います。

 

難しいですか?と、よく聞かれますが、奥が深いだけです。手先の器用さは関係ないです。

 

やはり大なり小なりお金が掛かりますが、お金が無いけど習いたい人は・・・花屋でバイトしてください!これが一番かもしれません(笑)

 

いろはでした♪