なぜ結婚式に花が必要なんですか?
フローリストのいろはです!今回は私の大好きな仕事の1つでもある結婚式の花について書いてみようと思います。といっても、デザインやテーブルコーディネートのコツとか、お値段の話とかではありません。
なぜ結婚式には花がたくさん使われるのか。そもそも必要?お金も掛かるし。
そこのところを納得してもらえたら嬉しいな、という気持ちで書いた内容となっています。
また、そんなにお金を掛ける必要があるのかなって思われる方、ただ当たり前のように考えておられる方に、少しでも意味のあるものと感じて頂けたら嬉しいです。
会場の花について
そもそも、なぜ結婚式に花を飾るのでしょうか。無いと困るものではありませんし、無くても結婚式は無事に始まり 感動のエンディングを迎える事でしょう。
しかし、その中に花が飾ってあると、まずは会場が華やかになります。華やかさの中では優雅な時間が流れます。そして、祝福のムードが盛り上がります。
つまり、会場を演出する為、視界に花が入ることにより、様々な人や物、出来事が より良く美しく見えるようにする効果がある。これが最初に言える事でしょう。
要するに、普段とは違う特別な雰囲気を演出できるわけです。ワンランク上の雰囲気とでも言いましょうか。ここまでは何となくわかるでしょう。
なので、ここから更にちょっと目線を変えて見てみましょう。
①ゲストをお迎えする花として
結婚式にお呼びするのゲストの方々はやはりきれいな衣装をお召しになって来られます。お化粧や髪型等、普段以上に気を遣って特別な日にいらっしゃいます。やはりその会場は華やかである方が好ましいですよね。
そういったゲストの方々への気遣いがしっかりと映えるような会場作りに役立つのが、テーブルの真ん中に置かれた花達です。花が飾ってあるテーブルに席が用意してあることで、その席の価値は格段に上げる事が出来ます。そういった意味で、ゲストをお迎えする為のアイテムとしての意味を持っています。
華やかな会場を御用意させて頂く事。おもてなしの心ですね。
また、御家族も同じようにお客様をお迎えする立場にあります。その事も考えておくと良いかと思います。
②自分達らしさを演出する
会場の花は基本的には新郎新婦のリクエストを形にします。また、テーブルクロスもたくさんある中から選びます。それはまさにオンリーワンのコーディネートと呼べるでしょう。
せっかくの華やかさの中に自分達らしさもプラスしましょう。適当に選ぶのではなく、自分たちで選んだコーディネートこそ、一番気持ちのこもった 自分達だけのおもてなしと呼べるのではないでしょうか。
また、1つの記憶に残るアイテムとしても役に立ちます。特に女性は写真をどんどん撮りますからね。選んだテーブルコーディネートの写真が誰かの元に残るって嬉しいですよね。
③花をたくさん飾るチャンス?
これはお客さんに直接は絶対に言わない事ですが、ブログなので言います。はっきり言って、自分たちの為に沢山の花を飾るという事、花に囲まれる事。
これは結婚式かお葬式くらいしか無いです。
特別な何かを受賞したりすれば有るかもしれませんが、普通はこの二回くらいでしょう。また、自分たちの為に沢山のゲストが着飾って集まる事も一般人にはそうそうない事でしょう。人生の最後に匹敵するくらい特別な日。
たくさんの花を飾るという滅多にしないことをする機会でもあるんですよね。
④あるべきという考え方
やはり『あって当たり前』という考えの方が多いです。その考えの元で会場に入ると、花が無ければ、とても寂しく映ってしまいます。また、結婚式を挙げたことがある人なら、予算が足りなかったのかなって思うかもしれません。
結婚式自体もそう考える方が多いですね。当たり前の事として。
会場の花については大体こんな感じです。ある意味、BGMみたいなものかもしれません。無いとやっぱり寂しいですよね。結婚式のムードを盛り上げるためのアイテムといった感じですね。
花束について
花束は両親に今までの感謝の気持ちを伝えるために用意します。特に花束で無くても良いです。ただ、単に好きな物をプレゼントするだけなら 誕生日とか他に機会はいくらでもありますので、何か これまでの感謝の気持ちが伝わるものが良いでしょう。
花束は様々な場面で特別な時に贈られることが多いものです。【花束は気持ちを伝えるもの】として、きっと多くの方が認識しています。
そして多くの人の前で渡すものでもあるので、全体が感動の中に包まれるようなものが好ましいです。花束を渡すシーンというのはやはり誰が見ても感動的な場面です。それは、きっと今までの人生の中で、また ニュースや雑誌、新聞でも そういった場面をたくさん見てきたからなんですよね。
祝福や感動の場面では決まって花束を贈呈されますよね。
ブーケについて
花嫁アイテムの定番と言えばやっぱりブーケでしょう。昔、一人の男性がプロポーズに花束を渡し、女性が そのお返事に その中から一輪の花を男性の胸ポケットに入れたのがブーケの由来となっています。また、その胸ポケットに入った花を【ブートニア】と言います。
しかしこの話は諸説ありまして、誰も真実を知りません。私は違うと思っています。なぜなら胸ポケットに花束の花を入れたら長すぎて顔面付近まで花が飛び出すであろうと思うからです。よもや、目の前で女性がワイルドに花の茎をちぎって短くするのもおかしいです。
結局は美しいからだと思うんですよね。ドレスの引き立て役のような感じです。【花嫁】と言うくらいですから。ブーケを持った姿はやはり特別な感じがします。可愛いブーケを持てば可愛さがより強調されますし、上品なブーケを持てば気品高い美しさを演出できるでしょう。
自分の個性に合ったドレスと、それに合わせた花を持つ。そんな花と一緒に歩く姿はやはり美しいので、ずっと続いてきている伝統とも呼べるべき事だと思います。
個人的には、何かを持っていると緊張が緩和されるとも思っています。緊張していると動きがどうしても硬くなります。ぎゅっと握っている事で、良い具合に力が分散されると思います。
見ている方も、きれいな花を持っている姿は優雅に見えるので、どちらにとっても良い事だと思います。あとは、主役のシンボルの様な存在でしょうか。写真映えもしますし。人によっては、無いと違和感も感じるでしょう。
フラワーシャワーについて
挙式の退場の時にゲストが新郎新婦に向けて撒いている花びらですね。バージンロードは入場がこれまでの人生、退場がこれからの人生。それを歩くわけです。フラワーシャワーは退場時に撒くので、これからの人生に祝福の思いを込めて花道を作るような感じです。美しく華やかなスタートを切るわけですね。
花屋目線で見るフラワーシャワー
ちょっと変わった花屋目線の話をここで1つ。フラワーシャワーは大歓迎です。なぜなら店頭のバラが使えるからです。しかも、満開で寿命を迎えそうな花も余裕で使えます。そして1本だけ売れ残った花も使えます。
よく勿体ないという声も聞かれます。しかしどうしても生花を扱うとロスが出ますから。そっちの方が勿体ない。
ちなみに、訳アリで安くなったバラも市場に流通します。これらもよく使います。茎が曲がっていたり、傷んでいたり。そういう花も使えるので、むしろとても良いことをしているんですよね。
おわりに
このように、花があると良いこと尽くしです。ただ、先にも書きましたが無くても結婚式はできます。あった方が良い物と思うべきでしょうか。
特にホテルのように普段から企業の宴会で使われるような会場の場合は、豪華な花が飾ってあると特別感、結婚式感がグッと増します。逆に、無いとただの宴会場に見えるかもしれません。
ぜひ晴れの舞台を自分達らしくコーディネートして、ゲストと楽しく幸せな時間を過ごして欲しいと思います。他にも結婚式には色んな所に花を飾りますが、あとは大体ほとんどが見栄えを良くするためだけの花です。
そんな感じです。結婚式の花の写真なんかも今後アップしていきますので、合わせて何かの参考になれば幸いです。
いろはでした♪