はなめも。~花屋のメモ帳~

現役フローリストが語る花と花屋のあれこれ。初心者向けにわかりやすく書いてます。花生活を始めませんか。

生花の置き場所はどこがベスト?花の持ちが随分変わります!

生花は飾る場所で持ちが変わる?

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フローリストのいろはです!今回は花の置き場所について、どこがベストなのか書いてみます。

 

切り花って、持ちが悪いイメージを持っておられる方ってかなり多いですよね。すぐ枯れちゃうとか、水が腐ったとか、散っちゃったとか。

 

もちろん花が傷む原因は、沢山有ります。花を長持ちさせる事は、花を扱う者として、永遠の課題でもあります。

 

その中でも、お客さんにとって大きく関わってくるのは、やはり置き場所。これがかなり重要です。

 

もしかしたら、花がすぐ傷むのは、置き場所が原因なんて事も。

 

どこがベストか、またNGな場所も。その理由も一緒に、なるべく分かりやすく説明しますので、是非参考にしてみてください♪

 

 

ベストな置き場所

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まずはベストな置き場所です。これは涼しい場所。これに尽きます。多くの花屋も冷蔵庫に入れていたり、夏は空調を効かせていますからね。

 

理由は、切り花というのは一般的に気温が高いほど良く開花をします。つまり、満開から散るまでの期間が短くなります。

 

身近な例では、桜がそうですよね。暖かくなると咲きます。

 

そしてもう一つ。気温が高いと、それに連れて花瓶の水温が上昇します。すると、水の中にバクテリアが繁殖するので水が腐ってきます。

 

水は花が無くても、腐りますからね。

 

そして浸かっている茎が傷んで、水を吸わなくなったり。茎の切り口を詰まらせてしまったりと、目に見えにくい所で様々な事が起きてしまいます。これが本当に厄介。

 

これが【涼しい所がベスト】な理由です。

 

もっと具体的に知りたい

私も花屋で働き始めの頃、上記の様な気温が高い場所は避ける様に言われました。

 

しかし、じゃあ何度くらいが良いんです?

って思いますよね。ええ、私も思いました。

 

花の多くは花屋の冷蔵庫で管理されていますので、多くの花はそれが1番長持ちします。

私は8度〜10度位で管理しています。

 

しかし、そんなの無理です。一般家庭では風邪ひいちゃいますってね。

 

そこで個人的にベストかなと思う気温ですが、私の中では20度から23度くらいまでは、安心して飾れると思います。

 

安心というのは、綺麗に満開まで咲いてくれて、花が咲く過程もある程度の期間、楽しめるという事です。

 

もちろん夏場以外で、自然にもっと低い気温になるのは良いです。ただ、8度位を下回ると、寒すぎて色が変わる事も。寒い方がいいからって、真冬に外は寒すぎます。

 

そんなにエアコン付けれないですよね

とはいっても。いくら花が長持ちすると言っても、その為にエアコンを付けっぱなしにしたら、電気代がヤバいですよね。

 

そんな時の解決策は、

①花瓶に氷を入れる(暑い時期)

②茎を切り直す(傷んだ茎を切り捨てる)

③水を替える

④切り花用の液体を入れる

 

 

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こんな感じで、要はなるべく花の周りだけでも気温を下げる、バクテリアを取り除く、茎の詰まりを解消する為に新しい切り口を出す事で、花の持ちも幾らか良くはなります。

 

それにしても近年は異常に暑い日が多いです。そんな時は、暑さに強い夏の花を飾るのも、手です。ワイルドフラワーの様に過酷な環境で育って来た花なら安心です。

 

 

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NGな場所

続いてNGな場所です。これはやはり【気温が高い場所】です。それに加えて【直射日光】。これも花が傷みます。人間でいう、日焼け。これが起きてしまうんですよね。

 

更に日光は、水温も上昇させるので良くない事しかありません。

 

ガーデニングとは違いますよね。切り花は、根っこが無いですし、土から栄養を摂る事もしないですから。ある程度、それを得た状態で出荷されます。

 

また、エアコンなどの直風が当たる場所は良くないです。花にとってはドライヤーみたいなもんです。多くの水分を持つ花にとって、水分を奪われるのは厳しい環境です。

 

特殊な花

切り花の置き場所は涼しい所が良いのですが、主に蘭類は、寒さに弱いという一面を持っています。10度以下になると変色したり弱ってしまいます。特に胡蝶蘭の様に豪華な花は大事にしたいですね。

ちなみに、胡蝶蘭を始めとする蘭類は鉢でも寒さが苦手です。

 

湿度について

今までは、花の保湿も大事と言われてきました。その為、花びらに霧吹きなんかもしたりして。

 

しかし、最近では花びらに霧吹きはNGという意見が増えています。

 

特にトルコ桔梗やバラなんかは、蒸れて傷む事が多いです。腐ってしまったりします。なので私は霧吹きやら保湿やらはしない様にしています。なるべく蒸れない様にしている位です。

 

という事で。湿度に関してはそのままで、高い様であれば、なるべく蒸れない様にゆったりと飾ってやれば大丈夫です。 

 

湿度を下げる方法はとても難しいです。

エアコンの直風はドライヤーの様に乾燥してしまいますが、蒸れもまた花にとってはあまりよろしく無いです。

 

まとめ

ベストな置き場所は涼しくて直射日光が当たらない所。湿度が高い時はゆったりと活けましょう。

 

エアコンの直風は避けて。水はいつも綺麗に。真夏は季節感のある花を飾れば長持ちすると思います。

 

これからの季節は花の持ちも悪くなりやすいです。是非暑い時期に少しでも長く花を楽しんで欲しいと思います♪

 

いろはでした♪