はなめも。~花屋のメモ帳~

現役フローリストが語る花と花屋のあれこれ。初心者向けにわかりやすく書いてます。花生活を始めませんか。

野菜を作る町

私の理想の町は野菜を作る町です。

 

『野菜を作る町?はぁ??作りゃいいじゃん。』って思うかもしれませんが、私は農家さんになりたいわけではありません。

 

野菜を作る町の住人になりたいんです。そんな町が有ったらいいな。そう思うんです。私が思う【野菜を作る町】それは、1人ではなく様々な人が一緒になって野菜を作る町です。

 

参加は自由ですが、趣味としてやる事。本気で楽しむ事。これが条件です。遊び感覚に近いですが、『ちょっとやってみたいな。』『野菜作りに興味があるんだけど。』そんな人達が実際に、気軽に体験できる町。老若男女問わず、みんなが土に触れる町。

 

手の空いている人が入れ替わり管理をし1つの畑を作っている。それが盛んな町です。共同の農地といったところです。あくまで本業ではなく趣味として野菜を作る。

 

私の祖父母は畑と田んぼを持っていて、手伝った事もよく有ります。祖父母は私が御飯を食べる姿を見るのが好きで、『おいしい』というと、いつも嬉しそうに微笑んでくれました。

 

そんな祖父母が私の食べる姿を見るのが好きだったのは、きっと野菜の管理ってすごく大変だから。苦労して作ったものだから。

 

まずは土地が必要です。そして人手が必要です。そして何より、【根気】が必要です。これを一人で背負えますか?いいや、それはなかなか難しいでしょう。私にも会社が有りますからね。

 

若い方は特に、時間もお金もあまり掛けれない、と言う方が多いのでは無いでしょうか。

 休日だって不安定だものね・・・。

 

これらを解決するには、そう、みんなで作る。みんなで土地を借りて、やってみる。これしかない。うん、間違いない。

 

実は私の祖父母は既に他界しているのですが、その畑は近所の人に貸していたことがあって、今でも近所の方は草刈りをしてくれていたり、採れた野菜を分けてくれたりします。

 

根気と人さえいれば、野菜作りは受け継ぐことのできる趣味でもあるんです。 

仲の良い人が集まって管理していく。そして、出来た野菜を分け合う。

作る喜び、食べる喜び。そして、食べてもらう喜び。

 

食べ物を作る事って、素晴らしいと思いませんか?でも、すごく大変なんですよね。だから、色んな人が必要です。

 

例えば体の弱い人は【知識】という肥やしを使えます。作業の報告も今は簡単に共有できます。水やりも草刈も、誰でも出来ます。そして、野菜は誰でも食べれます。

 

おそらく、一度でも収穫した野菜を食べてみればきっとわかると思うんです。頑張って作った野菜って、本当においしい。みんなで食べると、もっとおいしい。食べるという行為は、必ず行う事。だったら、もっともっと それを楽しい事に。

 

普段食べる野菜に1つ1つの野菜に思い出が詰まっていたら、と思うと。なんかワクワクしませんか?

 

料理の腕も大事。でもね、食材に思い入れが有った方が、きっと もっと美味しい。そして、誰かの『おいしい』が、もっと嬉しい。

 

私の理想の野菜を作る町は、そんな嬉しい、楽しい、おいしいが溢れる町です。狭い日本の中で、畑として活用できるのに生かされていない土地。その土地を利用して、野菜栽培クラブ的な活動が盛んな町。

 

子供の食育、食品ロス、孤食。。。

日本の抱える食を取り巻く問題は山積みですが、

大人も子供も本気で楽しむことが問題の糸口につながるはず。

 

『こないだ撒いた人参が発芽したよ~』

『さつまいもが収穫時だよ。来れる人集まれ~』

『鍋の野菜勢ぞろい!鍋パーティー開催中』

こんな会話がはずむ。

 

みんなそれぞれの仕事や家事をこなしつつ、

たまに土に触れて、お喋りして、汗をかいて、笑って。

ゆったりとした時間の中で、自然と人とつながっていく町。

こんな町があったらいいな。あったら住んでみたいなぁ・・・。

 

そろそろ白菜の季節。鍋がおいしい季節です。

きっと、たくさんの人と鍋を囲める日が来ることを夢見ています。

 

書籍化記念! SUUMOタウン特別お題キャンペーン #住みたい街、住みたかった街

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by リクルート住まいカンパニー