フローリストのいろはです!今回は花を扱う中で気を付けるべき事の紹介です。
それは、フローリストの宿敵・・・【バラの棘】
これね、めっちゃ痛いんです。本当に。何度経験しても慣れない痛み。と言っても、店頭に並ぶバラは、大抵は茎の部分の棘は取ってありますので、お客さんはそんなに恐れる必要は無いです。
でも、どうしても聞いて欲しい、いや、見て欲しいのです。これ。
↑これは入荷したてのバラの束です。これの葉っぱだけを取っていくと、
↑こんな感じ。もはや凶器ですよ。バラが入荷すると、これを地道に取っていくんですよね。(棘が無い、または取ってある事もあります)
それで、棘をどこまで取るか。全部取り除くのは結構大変なので、葉っぱが無い茎の下の方だけ取る事も多いです。
なので、店頭で買われる際は、一言「棘があるので、茎はよく見て触ってくださいね」って伝えるか、その時に取ってあげたりします。
今回はそんな棘のお話です。花束とかだと、葉っぱが無い所以外は、結構残ってたりします。
もしバラの素敵な花束を頂いた時や、花屋さんで購入された際は、参考になると思いますので読んでみてくださいませ♪
バラの棘の取り方
では早速、バラの棘の取り方です。2つ方法があるのでお好きな方で。
①ハサミを使って
手元にハサミがある方は、紙を広げてその上で作業します。
バラを持って、ハサミを閉じたまま茎に当てて、滑らす様に茎を撫でて、出っ張っている棘を落とします。
軽ーく茎に触れるくらい。激しく擦ると茎がボロボロになるので、茎を擦るというか、表面を滑らす感じ。
特に、小さい棘が沢山付いている様なバラはこの方法しかありません。私は10本くらいまとめて持ってやってます♪
注意する事
注意点は、先程の通り、擦り過ぎない事。そして、棘が飛び散るので何か敷いてやる事。
踏んでも痛いです。また、服に着くと思わぬ事になるかも。
②素手で取る!!
もう一つは、素手で取る方法です。ワイルドですね。案外、パキッと綺麗に撮れる事が多いです。
大きい棘が点々と付いている様なバラに有効です。バラを縦に持って、棘の根元に親指を当てて、棘に横向きに力を加えると取れます。
もちろん、ハサミで棘を切ってもオッケーですよ。ただ、茎を切ってしまわないように。もちろん、指も気を付けましょう。
棘の見つけ方
茎の棘は簡単に見つかりますが、葉っぱで隠れている事も多いです。
茎の上の方に行くにつれて、棘が減っていくバラも多いので、かえって見落としてガチなんですよ。
そっと葉っぱをめくってみて探すと良いですよ。
意外な所に棘がある!?
実は、葉っぱにも棘があるのを、ご存知でしたか?
茎に沢山の棘がある時は特に、葉っぱにも棘が付いています。もちろん、普通に痛いです。
取り除くのは不可能では無いですがキリが無いので、バラに触れる時は棘が無い状態になった茎を触りましょう。
綺麗なバラには棘がある。なんてよく言ったものです。
もし、棘が刺さったら
高確率で、棘の先端が刺さったまま折れます。方言が色々有って、【すいばり】、【すいばら】、【シバリ】とか、【スバリ】とか。
要するに棘が立つってやつですね。
そんな時は、5円玉か50円玉の穴の部分に刺さった場所を合わせて、グッと押すと、穴の部分の皮膚が盛り上がって簡単に取れます。
私は5円玉の穴はその為にあると思っています。
きちんと消毒して、絆創膏を貼りましょう。
棘のあるバラと、無いバラがある?
バラの棘の役割は、ハッキリと解明されていませんが、まあ普通に考えて身を守る為だろうと言われています。
そんな薔薇は様々な品種改良を行われて来ましたが、品種改良で棘を減らす事が出来ると聞いた事があります。実際、ほとんど棘の無い薔薇も沢山あります。
そして、大量の棘を持つ薔薇は、原種または、原種に限りなく近い、とも聞いた事があります。
人の手で作られた薔薇は、身を守る必要も無いのかもしれませんね。
棘のある植物
バラ以外にも棘のある植物は存在します。と言っても切り花で出会う中で多いのは、アスパラ類くらいです。
【ミリオグラタス】という品種がバラみたいな棘です。他は、そんなに痛くない。
他には柊の様に、葉っぱが棘の様になっている植物もありますね。サボテンも、細かい針が、めっちゃ痛いです。
植物といっても、痛いものは痛いです。充分に気を付けて扱いましょう。
おわりに
正直なところ、無理に取らずにそのまま飾ってしまってもオッケーです。厚手の作業用手袋を付けて。
ただ、頂いた薔薇を花瓶に合わせて短くしないといけない時。水に浸かる部分の葉は取らないといけません。
asunaro-flowers.hatenablog.com
そうなると、姿を見せるのが棘なんですよね。
そんな時は是非5円玉を用意して、棘を取ってみてください♪
くれぐれもお気を付けて。
いろはでした♪